甘いものはアトピーによくない
わかっていても食べたくなっちゃいますよね。
糖質を食べるとなぜかゆくなるのか?
その理由を糖化・酸化・炎症を解説しながら説明してきます。
糖化、酸化、炎症、と文字だけ並べると、ちょっと難しく感じますよね。
簡単に言うと、
糖質を食べると体が酸化して炎症が起こる
ということです。
今から話す内容を理解してもらうと、
どの段階でかゆみを作っているのか?
自分でわかるようになります。
ではさっそく解説していきます。(ちょっと長いです)
糖質は体を焦がす
糖質をとると最短15分ほどで血中の糖が増えます。 いわゆる血糖値が高い状態です。
血糖値が高いと、糖がタンパク質にくっつき、そのタンパク質を劣化させます。
これが糖化です。
人の体のほとんどはタンパク質でできているので、糖化は全身で起きます。
- 赤血球:酸素を運べなくなる
- 皮膚:ターンオーバーができない
- 皮脂腺・汗腺:うまく機能しない
- 血管:動脈硬化
さらに、血行が悪いところ、毛細血管が傷ついているところは糖化しやすいです。
そして、糖化が進むとそのタンパク質はAGE(終末糖化産物)という焦げになります。
この焦げがあとで厄介になってきます。
体内で起こる酸化とは?
人は呼吸するだけで常に酸化しています。
リンゴの切り口が空気に触れて茶色になっていくのも酸化です。
この酸化に関わってくるのが活性酸素です。
活性酸素は体を守る役割もありますが、増えすぎると体を酸化させてしまいます。
この増えすぎた活性酸素を除去してくれるのが、SODという抗酸化作用のある体内酵素です。
つまり、活性酸素が増加しても抗酸化力が勝っていれば、極端な酸化も防げるということです。
活性酸素もバランスが大切ということですね。
糖化が酸化をすすめる
糖化と酸化についてはかんたんに理解できましたでしょうか?
次は糖化が酸化をすすめてしまうという話です。
糖化が酸化をすすめてしまう理由は次の2つです。
- ① SODの抗酸化力の低下
- ② AGEで活性酸素の増加
では解説していきます。
① SODの抗酸化力の低下
実は抗酸化酵素であるSODもタンパク質なので、糖化の影響を受けます。
すると当然、抗酸化力も失ってしまいます。
SODが抗酸化力を失ってしまうと、活性酸素が増えてしまい、酸化がすすんでしまいます。
② AGEで活性酸素の増加
AGEは酸化してできたものなので、これ自体が活性酸素を発生します。
SODが抗酸化力を失っているので、この活性酸素を処理することもできません。
まさに歯止めが利かなくなっている状態ですね。
そもそも炎症とは?
炎症と聞くとマイナスなイメージしか持たれていない人も多いのではないでしょうか。
確かに炎症は痛かったり、熱がでたりと不快な症状があるのでイヤですよね。
でも炎症は細菌・ウイルス・異物から体を守ったり、傷ついた体の修復しようとします。
風邪で喉が腫れるのもウイルスと戦うための免疫反応です。
この炎症がないと人は人は外敵にすぐやられて死んでしまいます。
炎症は体にとって必要な反応であるということを覚えておいてください。
酸化物から炎症へ
リンゴは切り口が酸化しても、炎症を起こすことはありません。
これは当然ですよね。
でも人間の場合、酸化したところに対して炎症を起こします。
なぜなら人間には免疫システムがあるからです。
酸化物に対して免疫が働いてしまうのです。
とくにアトピーで関係してくるのは「油」です。
油は酸化すると過酸化脂質になり、異物として扱われます。
その異物を排除するために体は免疫を働かせ炎症を起こします。
「油がアトピーの原因」というのを、みなさんも聞いたことがあると思いますが、実際に油を制限すると炎症も落ち着きます。
そのメカニズムは油が酸化し、皮脂腺で炎症を起こしているからです。
あと、チョコやポテチはダメだけど和菓子ならいいというのも聞いたことないですかね。
チョコは脂質と糖質が入っているので、炎症を起こしやすいんです。
でもだからといて、和菓子ならたくさん食べていいというわけではありません。
和菓子でもちゃんと血糖値は上がるので、糖化は起きます。
糖質を減らすのもそうですが、酸化しやすい油をとらないのも、かゆみを減らす1つの方法です。
まとめ
糖質がまねく、糖化、酸化、炎症について話してきました。
ここで伝えたいことは、糖質を全く食べてはダメということではなく、どの段階でかゆみを起こしているか?をわかるようになって欲しいということです。
- 血糖値を上げやすい食事をしていないか?
- 酸化しやすい油をとりすぎていないか?
- すでに酸化した油をとっていないか?
- 体が硬くて血行が悪くなっていないか?
- 抗酸化作用のある食材を食べているか?
メカニズムを理解して、自分で考える力を身につけてみてください。