小康状態のアトピーから抜け出す入浴方法

小康状態のアトピーから抜け出す入浴方法

小康状態とは、アトピーが良くも悪くもならない状態。

色素沈着、くすみ、ごわごわ、かさかさが続くような肌は、この小康状態だと思ってください。

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みんながハマってしまう小康状態とは?

当院でもこの内容のご相談が多いです。

これらの方に共通して言えることは、肌によって入浴方法を変えた方がいいということ。

とは言っても、どんな入浴をしたらいいのかわからないですよね。

ここでは小康状態が続く肌に対し、どのような入浴がいいのか、方法と理由を解説していきます。

石鹸とタオルで洗う

まず体を洗うときは、

定期的に固形石鹸と綿のタオル

を使ってください。

そう言うと

え!?石鹸使っていいの?
手のひら洗いじゃなくていいの?

と驚く人が結構います。

もちろん、皮膚が薄い人は脱風呂もしくはシャワーのみにしないといけませんが、肌が安定してきた人はターンオーバーを進めるための入浴が必要です。

なぜかというと、湿疹を繰り返して代謝が落ちた肌は、刺激を入れないと変化しないからです。

そこで必要なのが、固形石鹸と綿のタオルです。
※顔にはタオルを使わないでください

固形石鹸と綿のタオルを使うことで、次のような効果が得られます。

  • 余分な角質を落とす
  • 軽いピーリング
  • 肌のターンオーバーがすすむ
  • 肌の血行をよくする
  • 筋膜がゆるむ
  • 感染症の予防になる
  • 角層に増えた菌の除去

どれくらいの頻度で洗うかは肌の状態によって異なりますが、最低週1回は必要です。
初診の患者様には、大体週1~2回を勧めることが多いです。
これは肌を見て判断しているので、全員には当てはまらないです。

また石鹸を使いすぎるとデメリットもあります。
石鹸で皮脂をとりすぎると、体から皮脂を出せ!という命令がでるので、プツプツ、ボコボコの湿疹がでてくることもあります。
そのときは石鹸の使用を控えて、肌に皮脂を残すような入浴をしましょう。

熱めの湯船に10分浸かる

石鹸タオルを定期的には使い、肌が安定してきた人は次のステージです。

肌の代謝を上げるために、熱めの湯船に10分浸かってください。
ポイントは熱めというところです。
肌に熱刺激が入り、血行がよくなります。

入浴直後や寝るときにかゆくなるかもしれませんが、心配いりません。
肌が徐々に生まれ変わると、熱刺激によるかゆみも減ってきます。

もし掻き壊して傷が増えたら、翌日(または翌々日も)はシャワーのみにして、傷を治すことを優先してください。

熱めって何度くらいですか?

とよく聞かれますが、本人が熱いと感じる温度で大丈夫です。
入浴後、肌が赤くなっていればOKです。

この入浴方法も皮脂をとってしまうので、プツプツ、ボコボコの湿疹が出てきたときは休んでください。

ピーリングをする

角質が厚くなっている人やターンオーバーが進まない人には、ピーリングをお勧めしています。

ただ、肌が薄い・弱い人が行うとリスクがあるのでここでの紹介は控えます。
(患者様には私が直接肌を見て説明しています)

まとめ

以上、小康状態から抜け出すための入浴方法を紹介しました。

注意してもらいたいのは、同じ入浴方法をずっと続けるということはありません。
なぜなら、肌は毎日変化しているから。

変化した肌に対しては、違う刺激が必要になります。
また、肌が2週間以上変化していないときも、入浴方法を変えたほうがいいでしょう。

どんな入浴方法もメリットとデメリットがあります。
ここで紹介した入浴方法も悪化に繋がることがあるので、肌を観察しながら行ってください。

私の肌はどうすればいいのかな?

とわからないときは当院へご相談ください。

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