ステロイドと保湿剤、どちらを先にやめたほうがいいと思いますか?
①ステロイドが先
②保湿剤が先
③ステロイドと保湿剤を同時
正解は②の保湿剤が先です。
保湿剤を先にやめたほうがリバウンドを少なくでき、改善までの期間を短くできます。なにより生活がしやすく、楽というのが大きなメリットです。
では保湿剤を先にやめたほうがいい理由について解説していきます。これから脱ステ・脱保湿を考えている人はぜひ読んでください。
リバウンドを強くしているのは保湿
実はリバウンドを強くしているのは保湿です。
保湿剤、化粧水、乳液、クリーム、オイル、長時間の入浴・汗・ムレなど保湿効果あるもの
皮膚科の先生もこの事実を知りません。なぜかというと、アトピーの標準治療がステロイドと保湿剤を一緒に使うため、どっちがリバウンドを強くしているか分からないからです。
お客様はステロイドにはリスクがあるが、保湿剤にはリスクがないと思っているので、ステロイドは減らしても保湿剤は減らさないことが多いです。ステロイドは効果が高く、即効性もあります。この事実が「ステロイドは副作用が怖いから使いたくない、でも保湿は大丈夫だろう」と余計に錯覚させてしまうのかもしれません。
もし、保湿剤がリバウンドを強くするという認識が広がっていれば、難治化する人やリバウンドで苦しむ人が減るでしょう。
事実、当院に初めていらっしゃるお客様の大半は保湿で悪化して苦しんでいます。正しい脱保湿を先にすれば、リバウンド症状は抑えられ、生活も楽になります。
・保湿しない方が楽だ
・肌が自然になった
・今まで余計なことしたんだ
・保湿の洗脳が溶けた
こんな感じのことをみなさんおっしゃいます。
どうして保湿でリバウンドが強くなるのか?
リバウンドは炎症なんですが、その正体は水です。そして、保湿剤も水です。リバウンドと保湿の関係は火と油で、まさに火に油を注いでいるのと同じ状況です。
少し詳しく解説します。
肌に保湿剤を塗ると皮膚組織に水分を集め、潤っている状態を作ります。一見、肌にとってはいいように見えますが、実際はそんなことありません。なぜなら、この肌の正体は人工的に作ったむくみだからです。そして炎症のある肌に保湿剤を使い続けると、赤く腫れ上がって異常にかゆくなります。このときさらに強い保湿剤で表皮を保護してしまうと、肌に水を閉じこめてしまいます。これを繰り返し、いざ脱ステをするとどうなるか?
そうです、爆発します。
今までため込んだ水が肌から一気に噴き出し、強烈なリバウンドになります。この原因は肌にため込んだ水なので、先に肌の水分を減らすことでリバウンドを弱くすることができます。
脱ステのリバウンドは大したことない
では脱ステのリバウンドについてみていきます。
ステロイドは免疫抑制、血管収縮作用で炎症を抑えます。そして脱ステをすると免疫が働き出し、血管収縮の反動で血管拡張が起きます。これがリバウンドの反応です。
つまりステロイドを使ったからといって、リバウンドの炎症が何倍にもひどくなるということはありません。激しいリバウンドとステロイドは関係がないということです。ただし、ステロイドの基剤にも保湿効果があるので、その影響はあります。
脱保湿を先にしよう
ということで、ステロイドと保湿剤を使っている人は、まず脱保湿からしましょう。
リバウンドを強くしているのは保湿です。
保湿でできたむくみを先に減らしたほうが、リバウンドを軽くできます。またそのときは水分調整、入浴調整、軽い運動(ウォーキング)を一緒にすると、むくみを早く抜くことができます。
脱保湿後、塗り続けているステロイドもいずれやめないといけませんが、そのタイミングは乾燥して赤みが抜けてきてからです。このほうが生活の質をキープできて、肌が安定するのも早いです。