アトピーは保湿?脱保湿?
ネットで検索すると
- アトピーは保湿が大切!
- アトピーは脱保湿!
のように保湿派と脱保湿が存在しますが、これらはどちらも正しいです。
なぜかというとどちらも認識とゴール設定が違うからです。
この認識とゴール設定はアトピーを改善する上で正しく理解しておかなければいけません。
保湿派と脱保湿派の違い
保湿派はアトピーは完治しない病気と捉えていて、生活しやすいように一生コントロールしながら付き合っていきましょうという考えです。
一方、脱保湿派はアトピーは治る病気で肌自身の保水力を高め、保湿がいらない肌をつくっていきましょうという主張です。
実は標準治療のガイドラインでもアトピーは完治しないことを認めています。
実はこれを知らない人、多いんです。
治療の最終目標(ゴール)は,症状がないか,あっても軽微で,日常生活に支障がなく,薬物療法もあまり必要としない状態に到達し,それを維持することである.また,このレベルに到達しない場合でも,症状が軽微ないし軽度で,日常生活に支障をきたすような急な悪化がおこらない状態を維持することを目標とする.
患者は治すつもりで通院しているのに皮膚科医は完治させようと思って治療はしてない。だからステロイドや保湿剤でアトピーが「よくなる?ならない?」の論争自体が無意味なんです。
一方、脱保湿派の皮膚科医は標準治療をしても、アトピーがよくならないことを知っています。その上で脱保湿や脱ステでアトピーを改善させることを目指しているのです。
情報リテラシーを身につけよう
ネットの情報をみるときは注意が必要です。
「この保湿剤でよくなりました!改善しました!」
これらの言葉をストレートに受け取らないようにしてください。
保湿をして乾燥のかゆみがなくなっただけで、よくなったという人もいるし、この保湿剤に変えたら「私の肌に合う=よくなった」という人もいます。
もし今、保湿のしすぎで悪化している人がこれらの言葉を信じて保湿を続けると、さらに悪化して手に負えなくなります。
今自分の肌がどのような状態なのか見極めることが大切です。
保湿のメリットとデメリット
保湿のメリットは症状の一時的な緩和です。またガザガサの肌が耐えられない人にとっては心の安定剤になります。
一方で保湿を続けるとアトピーが難治化してしまい、リバウンドが強くなる可能性があります。
とくに次のような人は注意して下さい。
- 乾燥が異常だと思い込んでいる
- 潤っていないと気が済まない
- 湿疹があることが許せない
- 見た目が気になる
- 人に言われるまま保湿している
- 食事、睡眠、運動の改善は後回し
アトピーは脱保湿だけしてもよくならない
誤解のないようにいいますが、脱保湿だけしていればよくなるわけではありません。実際に当院にいらっしゃるお客様は、脱ステ・脱保湿したけどよくならないという人ばかりです。
脱ステ・脱保湿後、アトピーを改善するには次のようなことへアプローチが必要です。
今すぐ脱保湿したほうがいい場合
- 保湿してもかゆみが増す
- 肌が赤黒くなっている
- 炎症がある
- 浸出液がでる
皮膚が炎症でむくんでいる場合、すぐに脱保湿したほうがいいでしょう。そのまま保湿を続けると、さらに炎症が強くなり異常なかゆみと痛みを起こします。
まとめ
保湿する、しない、で混乱している人が多いので、今回はそれぞれの主張を交えながら解説しました。
私はすべての人にとって最終的に「保湿は不要」という考えです。
とくに皮膚炎に対しては保湿を続けてもいい結果は得られませんし、悪化するリスクもあります。一番悲しいのは、自分はよくするつもりなのに改善しない方法を選んでしまっている人が多いということです。このようなミスマッチが起きないようで自分自身で合理的に考えられる知識が必要です。