アトピーの黒ずみやくすみなどの色素沈着がなかなか消えず、心配される方が多いです。
臨床上、アトピーの色素沈着は短期間の炎症であれば、数ヶ月で消えることが多く、長期間のアトピーでは数年かかります。また子供であれば、長期間のアトピーであっても、数ヶ月できれいになることが多いです。
これらは
- 早く改善されるアトピーは肌のコンディションがいい
- アトピーが長引くのは肌のコンディションが悪い
- アトピーが長引くことによって肌のコンディションが悪くなる
のように考えることもできます。
では肌のコンディションとは、どのようなことでしょうか?私は次のように考えています。
- 真皮の線維化
- リンパの回収経路の癒着
つまり、皮膚自体が硬く、リンパの循環が悪くなっているせいで色素沈着が改善しにくいということです。
このページでは、なぜアトピーの色素沈着が改善しにくいのか、自分で改善するにはどうすればいいのかについて解説していきます。
アトピーの色素沈着とは?
肌は紫外線を浴びると日焼けで黒くなります。これは表皮の基底層にあるメラノサイト(色素細胞)が紫外線によって刺激され、メラニンを分泌しているからです。 日焼けとアトピーでは一見違うように見えますが、紫外線もある一定以上当たると皮膚の細胞を傷つけてしまうので、炎症反応を起こします。
湿疹、皮膚炎、掻く刺激はすべて皮膚の細胞を傷つける刺激なので、色素沈着の原因になるということです。
皮膚は上から表皮、真皮、皮下組織とあり、炎症で分泌されたメラニンは表皮や真皮に落ちます。
なぜアトピーの色素沈着は改善しにくいのか?
①真皮にメラニンが落ちている
メラニンの分泌が表皮にとどまっているなら、肌のターンオーバーで消えますが、真皮にメラニンが落ちている場合、天然の刺青をしたような状態なので、表皮のときと違って消えづらくなります。
真皮落ちしたメラニンはマクロファージによって分解され、その分解能力は加齢によって低下します。
このようなメカニズムを考えると、真皮のコンディションが悪い人ではメラニンの分解に時間がかかるのではないかと考えられます。
②真皮の線維化が進んでいる
炎症があるところはむくみもセットで発生します。真皮が長期間むくんでいると、真皮は線維化し、固くなります。すると体液循環や代謝が低下するので、色素沈着も改善しづらくなります。
③リンパ循環の低下
なぜ炎症を繰り返すのか?
この原因には様々ありますが、その一つにファシア(皮下組織、筋膜)の癒着が、真皮のむくみの解消を妨げています。
例えば、膝周りのファシアの癒着は、
- 筋ポンプ作用がうまく働かない
- リンパ管を圧迫する
などの問題を起こし、足首の炎症が治まらないということがあります。
これは炎症を起こしている部位以外のところに問題があるので、一般の人では原因箇所を特定するのが難しいです。
④アトピーが継続している
炎症や掻く行為が継続していると、メラニンが分泌され続けるので、色素沈着は改善しにくいです。しかし、アトピーの症状が全体的に改善傾向であれば、その段階で色素沈着は薄くなってくるので安心してください。ただし長期間のアトピーの場合は変化を感じるのは難しいです。
アトピーの色素沈着を改善しやすくする方法
ではアトピーの色素沈着を改善しやすくする方法を説明していきます。前提として、アトピーの症状が改善傾向の人向けとなりますのでご了承ください。
①真皮の代謝を上げるため、水分摂取を増やす
真皮には血管、リンパ、神経、免疫細胞があります。正常なターンオーバーやメラニンの分解を行うためには、真皮の体液循環がスムーズにできていることがポイントです。水分摂取量が少ないと、皮膚の体液循環が低下してしまうので、水の飲む量を意識的に増やしましょう。また塩分の濃い食事、カフェイン、アルコールが多い人は注意が必要です。
②真皮をマッサージする
線維化した真皮は物理的な刺激を入れてほぐす必要があります。色素沈着のある皮膚を指で摘んでコリコリほぐしてください。
③リンパを流れをよくするために、ファシアをマッサージする
リンパの流れを阻害している箇所を特定するのは難しいので、足なら足全体、腕なら首肩腕というように広範囲でマッサージを行ってください。
ファシアの癒着は指で押したり、擦るような方法では解消することはできません。皮膚や皮下脂肪ごと摘んで引っ張るような刺激が必要になります。このとき痛みを感じますが問題はありません。
④心拍数を上げる運動をする
心拍数を上げる運動はランニングがおすすめです。皮膚末端の血行を促進し、肌の代謝や血管新生を促してくれます。
アトピーの色素沈着を改善するために当院で行っている整体について
当院の整体では、線維化で硬くなった皮膚、リンパの流れを妨げているファシア(皮下組織や筋膜)を緩め、色素沈着の改善を図ります。また低血糖や交感神経優位で過緊張状態の人は、食事、サプリ、運動の指導を行います。
まとめ
アトピーの色素沈着を改善しやすくするには、皮膚自体を柔らかくし、体液循環を良くすることが必要です。改善には長いものだと数年はかかりますので、焦らず治療に取り組みましょう。ちなみに強烈な日焼けでも数年かかることがあるので、これはアトピーに限ったことではありません。
運動はしているけど、色素沈着が薄くならないと悩まれている方は、真皮の硬さが残っている可能性が高いです。そういう方はファシアや真皮のマッサージが効果的なので試してください。
この記事を参考に自分に何が足りていないのか、わかるきっかけになってもらえれば幸いです。